第7回日本レコード大賞 1965年(昭和40年)12月25日
主催:公益社団法人 日本作曲家協会オリンピック後の構造的不況がささやかれたこの年は、人々の心が演歌に傾き、マイナーな調子の曲が流行しました。
「哀愁波止場」の絶唱から5年、久々に美空ひばりの正統派演歌がテレビドラマから生まれました。曲の名は「柔」。当時のテレビでは、他局の番組主題歌を採り上げて放送することはほとんどありませんでしたが、この曲に関しては異例で、番組から離れてひとり歩きをはじめました。折しもテレビでは、歌謡曲ベストテン番組がスタート。各チャンネルが一斉にこの曲を採り上げ、大ヒット曲となりました。
また、この年は、フリーの作家の活躍が目立ち、音楽出版社を中心に、楽曲管理による競争時代を迎えました。前年の「お座敷小唄」「ワンレイニーナイト・イン・トーキョー」など競作レコードの審査に当たって、歌手の特定づけに議論を呼びました。
日本レコード大賞
曲名:「柔」 歌唱:美空ひばり
作曲:古賀政男 作詩:関沢新一 編曲:佐伯亮
(日本コロムビア)
作曲賞
- 小川寛興
曲名:「さよならはダンスの後に」 歌唱:倍賞千恵子
作詩:横井弘 編曲:小川寛興
作詩賞
- 安井かずみ
曲名:「おしゃべりな真珠」 歌唱:伊東ゆかり
作曲・編曲:いずみたく
編曲賞
- 山屋清
曲名:「ノーチェ・デ東京」 歌唱:金井克子
作曲:和田香苗 作詩:三浦康照
歌唱賞
- 曲名:「ワンレイニーナイト・イン・トーキョー」 歌唱:越路吹雪
作曲・作詩:鈴木道明 編曲:藤家虹二
新人賞
- 曲名:「女心の唄」 歌唱:バーブ佐竹
作曲:吉田矢健治 作詩:山北由希夫 編曲:白石十四男 - 曲名:「愛して愛して愛しちゃったのよ」 歌唱:田代美代子
作曲・作詩:浜口庫之助 編曲:寺岡真三
企画賞
- 日本ビクター(株)
橋幸夫が歌った一連のリズム歌謡
童謡賞
- 曲名:「マーチング・マーチ」 歌唱:天地総子/音羽ゆりかご会
作曲・編曲:服部公一 作詩:阪田寛夫
特別賞
- 東海林太郎