第17回日本レコード大賞 1975年(昭和50年)12月31日
主催:公益社団法人 日本作曲家協会この年の日本レコード大賞は、布施明の歌う「シクラメンのかほり」。ギターを自ら弾きながら懸命に歌う布施明の姿を、覚えていらっしゃる方もいらっしゃるでしょう。普段クールな彼がテレビカメラの前であれだけ心を取り乱しながら歌ったのは、あの時、ただ一回きりではなかったでしょうか。
作詩・作曲の小椋佳は、中山晋平賞、西条八十賞も合わせて受賞。当時、異色のサラリーマン作家として大きな注目を浴びました。最優秀新人賞は、細川たかしが「心のこり」で受賞、新人らしからぬ度胸と歌の切れ味を見せながら、歌唱シーンではやはり涙が止まりませんでした。
そして、企画賞は「アンタあの娘のなんなのさ」というフレーズが流行語にもなった宇崎竜童とダウンタウン・ブギウギバンドの「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」が受賞しました。
この年から、大賞の候補曲として、金賞の前身であるベスト10を選定。ベスト10→歌唱賞5→大賞という方法が取られることになりました。
日本レコード大賞
曲名:「シクラメンのかほり」 歌唱:布施明
作曲・作詩:小椋佳 編曲:萩田光雄
(キングレコード)
最優秀歌唱賞
曲名:「千曲川」 歌唱:五木ひろし
作曲:猪俣公章 作詩:山口洋子 編曲:森岡賢一郎
最優秀新人賞
曲名:「心のこり」 歌唱:細川たかし
作曲:中村泰士 作詩:なかにし礼 編曲:あかのたちお
作曲賞
- 森田公一
曲名:「下宿屋」 歌唱:森田公一とトップギャラン
作詩:阿久悠 編曲:森田公一
作詩賞
- 阿久悠
曲名:「乳母車」 歌唱:菅原洋一
作曲:森田公一 編曲:川口真
編曲賞
- 萩田光雄
曲名:「空飛ぶ鯨」 歌唱:ちゃんちゃこ
作曲・作詩:みなみらんぼう
歌唱賞
- 曲名:「私鉄沿線」 歌唱:野口五郎
作曲:佐藤寛 作詩:山上路夫 編曲:筒美京平 - 曲名:「人恋しくて」 歌唱:南沙織
作曲:田山雅充 作詩:中里綴 編曲:水谷公生 - 曲名:「花車」 歌唱:小柳ルミ子
作曲・編曲:森岡賢一郎 作詩:麻生香太郎
大衆賞
- 曲名:「十七の夏」ほか一連のヒット曲 歌手:桜田淳子
作曲:森田公一 作詩:阿久悠 編曲:竜崎孝路
新人賞
- 曲名:「ロマンス」 歌唱:岩崎宏美
作曲・編曲:筒美京平 作詩:阿久悠 - 曲名:「夜の訪問者」 歌唱:小川順子
作曲:城賀イサム 作詩:石坂まさを 編曲:伊藤雪彦 - 曲名:「美しい契り」 歌唱:片平なぎさ
作曲・編曲:三木たかし 作詩:千家和也 - 曲名:「雨だれ」 歌唱:太田裕美
作曲:筒美京平 作詩:松本隆 編曲:萩田光雄
企画賞
- 東芝EMI(株) 「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」
- 富田勲とRVC(株) 「ムソルグスキー/展覧会の絵」
特別賞
- 島倉千代子
- フランク永井
- 田端義夫
- 石原裕次郎
中山晋平・西条八十賞
- 小椋佳