第11回日本レコード大賞
1969年（昭和44年）12月31日
主催：公益社団法人 日本作曲家協会
アポロ11号が月面着陸し、人類がはじめて月面を踏んだこの年から、日本レコード大賞は、テレビ生中継で「受賞決定の瞬間」が全国に生放送されることになりました。
11月に行われる「部門賞発表」が、「速報レコード大賞」として放送されて多くの人々の関心を集め、さらに12月31日の午後7時から午後8時までの2時間にわたり、「輝く！日本レコード大賞」のタイトルのもと、東京日比谷の帝国劇場から、日本中のお茶の間にこの模様が送られることになったのです。
当日、客席に座っている候補者をサーチしていたライトが止まり、名前を読み上げられたのは、佐良直美。いつもはボーイッシュでクールが売り物の彼女の涙をこらえる表情が画面に映し出され、生中継の強さが再認識されました。
そして、レコード大賞の会場から紅白歌合戦の会場へという歌手移動の離れ業も、この年からはじまりました。
日本レコード大賞
曲名：「いいじゃないの幸せならば」 歌唱：佐良直美
作曲・編曲：いずみたく 作詩：岩谷時子
（日本ビクター）
最優秀歌唱賞
曲名：「港町ブルース」 歌唱：森進一
作曲：猪俣公章 作詩：深津武志／なかにし礼（補） 編曲：森岡賢一郎
最優秀新人賞
曲名：「夜と朝のあいだに」 歌唱：ピーター
作曲：村井邦彦 作詩：なかにし礼 編曲：馬飼野俊一
作曲賞
- 筒美京平
曲名：「ブルーライト・ヨコハマ」 歌唱：いしだあゆみ
作詩：橋本淳 編曲：筒美京平
作詩賞
- 山上路夫
曲名：「禁じられた恋」 歌唱：森山良子
作曲：三木たかし 編曲：高見弘
編曲賞
- 寺岡真三
曲名：「悲しみは駆け足でやってくる」 歌唱：アン真理子
作曲：中川克彦 作詩：アン真理子
歌唱賞
- 曲名：「池袋の夜」 歌唱：青江三奈
作曲：渡久地政信 作詩：吉川静夫 編曲：寺岡真三 - 曲名：「人形の家」 歌唱：弘田三枝子
作曲・編曲：川口真 作詩：なかにし礼 - 曲名：「ひとり寝の子守歌」 歌唱：加藤登紀子
作曲・作詩：加藤登紀子 編曲：森岡賢一郎
大衆賞
- 曲名：「365歩のマーチ」 歌唱：水前寺清子
作曲：米山正夫 作詩：星野哲郎 編曲：小杉仁三 - 曲名：「禁じられた恋」 歌唱：森山良子
作曲：三木たかし 作詩：山上路夫 編曲：高見弘
新人賞
- 曲名：「風」 歌唱：はしだのりひことシューベルツ
作曲：端田宣彦 作詩：北山修 編曲：青木望 - 曲名：「長崎は今日も雨だった」 歌唱：内山田洋とクール・ファイブ
作曲：彩木雅夫 作詩：永田貴子 編曲：森岡賢一郎 - 曲名：「真夜中のギター」 歌唱：千賀かほる
作曲・編曲：河村利夫 作詩：吉岡治 - 曲名：「みんな夢の中」 歌唱：高田恭子
作曲・作詩：浜口庫之助 編曲：小谷充
企画賞
- 東芝音楽工業(株)
フォークソング・ブームの契機を作り、新音楽人口を開拓した功績。
童謡賞
- 曲名：「うまれたきょうだい11人」 歌唱：スリー・バブルス
作曲：海沼実 作詩：山上武夫 編曲：越部信義
特別賞
- 佐伯孝夫
- 東芝音楽工業(株)と制作グループ
